もう35年くらい前の話です。
確か、og3が小学5年生の時にテレビでBike Trialが日本上陸、といったような番組を見ました(当時はBicycle Trialと言っていました)。
内容はほとんど覚えていないのですが、かすかに覚えているのは、小柄な自転車で障害物を乗り越えていくということくらい。
ただ、それが当時のog3には大変衝撃的で、すっかり魅了されてしまいました。当時はネットも無い時代なので、Bike Trialの情報なんてどこにもありません。今でも書籍も出ていないくらいですから、当時、上陸!などといっている時点で情報なんて皆無です。
ただ、あの自転車さえ手に入れば、何か自分にもできるような気がして、それから自転車が欲しくて仕方がなくなってしまいました。
寝ても覚めてもあの番組と自転車のことばかりを考えて、ため息をついているog3。多少ノイローゼ気味だったようですが、数か月後に見かねた両親が自転車を買ってくれるという話になりました。
ただ、その辺の自転車屋に置いているような代物ではありません。
田舎に住んでいたので、バスで街に出ていて情報を探すと、バイクの雑誌の片隅に、トライアルの自転車の記事が載っていました。これだ!ということで、この雑誌を買ってもらい、親の知り合いの自転車屋に相談してみたところ、取り寄せれば手に入りそうだということになりました。
しばらく待って、やっと納車されたときは嬉しくて飛び上がりました。
あの番組で言っていたことを思い出します。スタンディングでバランスをとるために前のタイヤをポンポンと跳ねさせると。これだけは覚えていました。
早速練習を始めます。しかし、そんなに早くできるようなものでもありません。それに、その練習しか知らないのです。例えスタンディングができるようになったとしても、その先、何をしたら良いかわかりません。子供だった私は自転車を手に入れてはじめて、このような重大な事実に直面して途方に暮れました。
そんな感じで学校から帰ってきてから少しずつ、1週間ほど練習したのでしょうか。全く何も習得できぬまま、挫折してしまいました。
また、後で雑誌の自転車と購入した自転車を見比べてみるとちょっと違うことに気付きました。メーカは「服部」で合っていますが、私のはどうやらトライアル用ではなくBMX(SIT-20というモデル)であることが分かり、自分のできなさと違う自転車が届いたことに2重のがっかりを味わったのでした。
当時、周りの友人は変速機付きのかっこいい自転車を乗っているのに、自分はシングルギアの小さな自転車でライトもないので友達と自転車で遊びに行くときも疲れるし、暗い時は走れない。また色が赤なのと珍しい自転車なので目立ちすぎている気がして恥ずかしかったのを覚えています。
ただ、その後、1つだけできるようになったことがあります。それは、両手を離して自転車に乗ることです。
広い公園で結構練習しました。そして、その公園内を手放しで何週できるか、とチャレンジしていたのを覚えています。
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